自然な流れで、
家業の米屋を継ぐ。
新潟県阿賀野市。水と緑に恵まれたこの町で、代々続く米屋を営む。社長を務める父と、姉妹三人。最初は「手伝って」と言われて。自分で決めたというより、自然な流れだった。ひかえめで穏やか。でも、芯は強い。
「米屋なんて嫌」と思っていた子どもの頃。きっと都会への憧れもあったと思う。でも、やっぱり「私はこの町が好きなんだ」。
控えめで忍耐強い。
だから愛される。
取り扱っているお米は、地元農家との信頼関係でつくられている。こだわっているのが、従来品種のコシヒカリ。現在主流のBL品種とは異なり、昔ながらの味わいの希少な品種だ。小粒だけどもっちり、甘みもある。長く愛してくださるお客さまもいる。
電話注文で30年以上のお付き合いは、ちょっと自慢だ。お米は大地の恵みでもあり、農家の人柄がつくっているとも言える。新潟の人って、ひかえめだけど忍耐強い。お米にもその気質が表れている気がする。
会話の生まれるお米を
届けたい。
米屋としての伝統を守りながら、新しいことへのチャレンジも忘れていない。
そのひとつがpot di terracottaという詰め合わせシリーズ。
土鍋で炊き込んだご飯のように、どこかやさしい味わいが特長だ。
誰でも手軽に、おいしいご飯を味わっていただきたい。
そう思うのも、自らの経験からだ。
たとえば、妊娠出産しながらご飯の支度をする、お米を炊くのって本当に大変。
身をもって分かるからこそ、まずは食べきりサイズであること。そして、無洗米であること。
自分たちで考えたフレーバーは、豆やレーズン入り、カレー風味など実に10種類以上。
家族で「今日はどれにしよう?」と気軽に選ぶ楽しみもつくりたかった。
息の合った
姉妹だからできること。
3人姉妹。それぞれ性格は違うのに、ふしぎと役割を分担しながら仕事ができている。誰かが主張して誰かが黙る、ということはない。自分は主役タイプではないし「縁の下の力持ち」というのが性格的にもぴったりだ。「ないものが多い地域だからこそ、あるもので楽しめる工夫を」。そんなポリシーをいつからか抱くようになった。
自分たちの届けるお米で笑顔をふやす。今日も誰かの食卓に、あたたかなひとときを運びたいから。

