「日本一飲みにくい盃と三角形」
日本酒を飲む際の「ぐい呑み」です。しかし飲みにくい三角形をしています。
実は北方文化博物館には世にも珍しい三角形茶室「三楽亭」(明治時代)があります。
違和感のある空間でこそ面白いアイディアが浮かぶと6代当主が20歳で設計し、茶室兼書斎として利用しました。この三角盃は「三楽亭」をイメージしています。
日本一飲みにくい盃でお酒を飲むと、風流人だけがわかる‟味わい‟を感じられるかもしれません。
「北方文化博物館と安田瓦」
この盃はブランド瓦の「安田瓦(やすだがわら)」で出来ています。
実は、北方文化博物館(新潟県最大の巨大地主・伊藤家の邸宅)の屋根瓦はすべて地元のブランド瓦である「安田瓦」の特注品でできていて、瓦の美は巨大地主伊藤邸の象徴ですし、明治時代から今日までずっと安田瓦の職人がメンテナンスをしてくれています。
この度、次々と新しいアイディアで商品を生み続け、新潟県のプレミアムダイニングでも瓦の皿を提供し話題となった「丸三安田瓦工業」様に特別に作っていただきました。
飲みにくく、口からお酒がこぼれぬよう、ちびりちびりとお酒をお召し上がりください。
瓦の肌触りは朴訥としたところもあれば、滑らかさもあります。
粋なお酒を楽しみたい夜にお使いいただければと思います。
北方文化博物館の売店は、明治時代に伊藤家の主屋をつくるために大工が最初に建てた長屋です。
主屋と共に登録有形文化財に指定されています。